花ちゃんは今日も頼くんの言いなり


「1人じゃ勉強に集中できない……って言ったの花だろ?だから、一緒に勉強するか?って、意味だったんだけど」


「え……?一緒に、べ、べべ勉強!?」


「なにを想像したわけ?」



ニッと口角を上げて、わざとらしく首を傾げて聞いてくるその仕草に下唇を噛み締める。


あぁ、もう。

私のバカッ!!!


『男の子に家に誘われたら、"そういう展開"に発展することもある』ってこの間、雑誌に書いてあったから……


つい、変に構えちゃったよ。



いやでも、考えてもみなよ私。
相手は頼くん。

航と同い年、年下!


そう、年下の可愛い男の子。
家に誘われたくらいで、何も心配する必要は……ない!



「なんだ、そうだよね!……頼くん相手にどうこうなるわけないし。てか、その前に頼くんから願い下げだよね!私なんて」



へへっと安心しきった笑いを零して、頼くんへと視線を向ければ、口の端をギュッと強く結んで、だけど何か言いたげな頼くんと目が合った。




「……頼くん?」



そのなんとも言えない儚げな瞳に、思わず名前を呼ぶ。




「ほんとムカつく」



ボソッと呟いた頼くんの言葉は、私には届かなくて「え?」と首を傾げた私に頼くんはただ曖昧に笑った。