ここは一先ず逃げよう。
私のすっからかんな頭じゃ頼くんの問いに対しての完璧な回答が見つからない。
今は年上の特権を利用して、この場を上手く切り抜ける。それが先決と見た!
「……年上ならもっと、年上らしくしろよ」
「え?と、年上らしくない?」
「全然」
「これでも長女だし、自分的には年上のお姉さんっぽく振舞ってたつもりだったのに」
「それ、本気で言ってんの?」
何言ってんの、割と本気だよ?私ってばいつだって頼くんに対して年上のお姉さんっぽく……
我ながら……って、無理がありすぎる。
涼くんのこと協力してくれるっていう頼くんを、こうして毎度のこと頼ってるし。
肝試しではひんひん隣ですすり泣いたし。
冗談とは言え、簡単に押し倒されちゃうし……。
あげく、勉強が出来ないことまで知られた。
そう言えば私、頼くんに対して年上としてのプライドなんて、欠片も見当たらない。
むしろ、いつだって頼くんにリードを握られっぱなしな気さえする。って、犬か!私は。


