落ち着け私の心臓。
「……へぇ、花は涼が好きなくせに俺に触られるとドキドキするんだ?」
「えっ?いや……それは」
ジリッと再び頼くんが私との距離を少しだけ詰めたのが分かって、瞬時に体が緊張した。
「……なぁ、なんで?」
「っ、」
純粋に気になってるのか、また私をからかってるのか。どちらかと言えば後者であろう頼くんが、子犬のような瞳で私を見つめる。
いや、でもさ?
考えみてよ。そりゃドキドキするよね?
だって、私ってば男子に免疫ないし。
それに密室だし?……あと、頼くん顔面偏差値が無駄に高いし。
男子に免疫なさすぎ+頼くんの顔面整いすぎ+2人きりの部屋=ドキドキボンバー
間違いない。
私のドキドキは、この方程式のせいだ!
……でも涼くんのこと好きなくせに他の人にドキドキしてるって言われるとそれはちょっと心外だな。
付き合ってもないのに、勝手に浮気した気分になってくる。
「……よ、頼くん私のことからかいすぎ!あんま年上を馬鹿にするもんじゃないよ?」


