花ちゃんは今日も頼くんの言いなり



ガチャッと閉まったドアを見送って、ふぅと安堵する。


これで美和子ちゃんは大丈夫だ。

おまけに航との時間も作ってあげられたし、あの2人が上手くいったら私、キューピット!?


そうなったら永遠に感謝してもらわなきゃね。ニヤニヤと緩む頬を両手でパチンと叩いて引き締める。


よーし!勉強だ、勉強!!


階段を昇って、ルンルンで自分の部屋の前までやってきた私は、ふと電気がついたままの航の部屋の前で足を止める。


「あ、」



そう言えば、今日は頼くんが来てるんだっけ。しかも航の勉強を見に来てくれてるんだよね。


……それなのに、航に美和子ちゃんを送って行かせたから頼くん1人になっちゃったな。



「航が戻るまで、一緒にいようかな」



ありがた迷惑?なんて思いながらも、私の足は航の部屋へと進んでいて、控えめにコンコンとノックをする。



「はい?」


中から聞こえる、頼くんの声。


「花だけど、入っていい?」

「……いーよ」



いつも聞いてる声なのに、なぜかやけにドキドキする。……今日の私はほんとどうしちゃったんだろう。