うぅ……。
いつだって逃げ腰の私を、その度に美和子ちゃんは逃がさない。
「私、悪いけど航くんにガンガンアタックさせてもらうから」
「……あ、はい。どうぞ!」
「私が頑張るって決めたのは花のせいなんだから!ちゃんと花も頑張りなさいよ」
何そのある種のジャ〇アニズム。
でも……そうだよなぁ。
美和子ちゃんに、クッキー頑張って渡そう!って声掛けたのは私だったっけ。
「わ、分かった!!今から交換して欲しいって言ってくるよ、私!」
パチンと自分の頬を両手で軽く叩いて、気合を入れる。
もうすぐグラウンドに出る時間。
行進が始まる前には、どうにか……!
「ほら、そうと決まれば今すぐ動く!五十嵐なら、さっき体育委員だからって準備に駆り出されてたよ」
「えっ、嘘!もうグラウンドってこと?」
「みんながいる教室より、グラウンドの方が紛れていいでしょ!ほら、早く早く!」
グイグイと私を教室から押し出して、今すぐグラウンドに迎えとばかりにシッシッ、と手で追い払う。
美和子ちゃんってば、ほんっと容赦ないなぁ。でも、おかげで頑張ろうって思えてきた!
ここまで来たら、当たって砕けてやる〜〜!


