幼なじみが冷たい理由。




お正月も終わり。今日から三学期。


「茜おはよー。」

「おはよう。純花(すみか)。」

彼女は幼稚園から同じ野村純花。
明るい性格で、とても気が合う親友。


「はーい。席ついてー。」

純花が教室に入ってきたのとほぼ同時に担任の先生が入ってきた。


「あけましておめでとう。…えー、今日から三学期です。この一学期が終わるとみなさん高校生です。」


先生の言葉に前の席の純花が振り返った。

「高校生って言っても実感わかないよね。メンバー変わんないし。」

エスカレーター式の学校。もちろんメンバーは変わらない。
外部受験で入学してくる人はほとんどいない。それに、光の宮は名門のお嬢さま学校として有名だから、わざわざ違う高校に受験する人もいない。


「だね。あ、でも制服ちょっと変わるじゃん。」

「あはは、ちょっとじゃん。」