純粋に、嬉しいって思った。
告白される時は、絶対に「(見た目が)可愛い」って言葉が入っていた。
私の容姿にばかりに惚れてる男子なんか、相手にもしなかった。
でも、……いた。私の中身をちゃんと見てくれる人が、目の前にいた。
私の外見の可愛さよりも、中身の可愛さを知ってくれてる人が、いた。
なんなのよ、バカ。
モブ男くんのくせに、ずるい。
私ばっかりドキドキして、泣きそうになって。
もう、反則だよぉ。
「俺と付き合ってください」
やっぱり菅谷くんの私服はおしゃれだなぁ、と呑気に思う。
まあ、こんなにおしゃれなら、私の隣に立っても絵になりそうね。
目尻に溜まった涙を拭って、にやける口元を隠すように唇を噛み締める。
私は一歩、菅谷くんに近づいた。



