【短】モブ男くんが好きなんてありえない!!




おしゃれってだけで、他はイケメンなところなんてないけど。


それでも、菅谷くんは私の好きな人なんだから、仕方ないよね。



「え?」


「だから、好きだって言ってんの!」



逆ギレしたみたいに眉をひそめてそう言う私は、多分可愛げない。


告白って、もっとロマンチックなムードになるもんじゃないの?漫画の読みすぎ?


憧れてたシチュエーションとは天と地ほどの差があるけど、私にとってこれは一世一代の告白だ。


『好き』って言ってから自分の気持ちに気づいたのは、びっくりしたけど。



「へ、返事はわかってるから」



私は呟くように言うと、視線を落とした。


意識されてないってことは、胸がどうしようもなく苦しくなってるくらいわかってる。


私を見ても、モブ男くんはいっつも素っ気ない態度を取ってるから、どうせ私のことなんて………。



「だから、言わなくてい」


「言わせてよ」



言わなくていいと言おうとした私の声を遮って、菅谷くんは拳を握り締めながら言った。