おしゃれってだけで、他はイケメンなところなんてないけど。
それでも、菅谷くんは私の好きな人なんだから、仕方ないよね。
「え?」
「だから、好きだって言ってんの!」
逆ギレしたみたいに眉をひそめてそう言う私は、多分可愛げない。
告白って、もっとロマンチックなムードになるもんじゃないの?漫画の読みすぎ?
憧れてたシチュエーションとは天と地ほどの差があるけど、私にとってこれは一世一代の告白だ。
『好き』って言ってから自分の気持ちに気づいたのは、びっくりしたけど。
「へ、返事はわかってるから」
私は呟くように言うと、視線を落とした。
意識されてないってことは、胸がどうしようもなく苦しくなってるくらいわかってる。
私を見ても、モブ男くんはいっつも素っ気ない態度を取ってるから、どうせ私のことなんて………。
「だから、言わなくてい」
「言わせてよ」
言わなくていいと言おうとした私の声を遮って、菅谷くんは拳を握り締めながら言った。



