―――そんなある日 野村が俺の家まで迎えに来て一緒に登校した 俺の家から最寄りのバス停でバスを待っていた 「(香菜は来るだろうか)」 香菜のことだ 俺が迎えに行かなきゃずっと寝てるかもしれない 次のバスかもしれない そんなふうに香菜のことばかり考えていた 隣で野村が何か話しているけど まったくと言っていいほど聞こえていない