「そっか。それじゃまずは基礎問題やってみて、できるとこだけ応用にうつして、わからないってとこがあれば、少しずつ、理解できるまで1問1問丁寧に解いていこっか」

「………!そうしてもらえると助かります」

「いきなり応用問題解こうとしても、土台部分がわからないと、ちんぷんかんぷんだよね。それで苦手になるのは、勿体ない。基礎さえ見直せば、解けるかもしれないのにさ」

呆れられなかった。


___『安元、何度言えばわかるんだ?もういい。次、吉田』


学校の先生は、わたしに期待なんてしていなかった。

担任の先生には、できないのに上を目指すのではなく、できないならできないなりに進学先のランクを落とせとそう言ってきた。