シュウちゃんが、わたしにそっとキスを返してくれた。

「シュウちゃん、嬉しいっ…」

「だから、それ、反則だって」

そう言って、シュウちゃんが、何度もキスしてくれた。

「これ……バレたら安元さんに出入禁止にされるかな」

「えっ!?そんなことないよ。絶対応援してくれるよ」

「どうかな。少なくとも俺の母さんには、シメられるわ……」

「え……えぇ!?」

「だから、幸。やっぱり卒業まではこういうことは控え……」

「やだ。会う度にする。絶対絶対!」

ねぇ、シュウちゃん……。

自分がここまで甘えん坊だってことを、初めて知ったよ。

「幸……」

「その方が、絶対頑張れるもん。ね?」

「っ………悪い生徒、だな」

「生徒じゃないもん。……シュウちゃんの、彼女だもんっ!」










【END】