【企】悪い先生で、ごめん

食事が終わったあと、また来た時のように、公園を通って家まで帰るわけだけれど。

………伝えるなら、今がベストだ。

「あの、米司さん」

「ん?」

「ちょっとここで、休憩していきません?風も、気持ちいいですし」

「……うん」

公園のベンチに、一緒に腰掛ける。

今気づいたのだけれど、周りにいくつかベンチがあって、どこもカップルが座っていた。

な、なんか気まずい……!

けど、言うなら今しかないと思った。

だから、言うんだ。言わなきゃ、きっとわたしは、前に進めない。

「あの」

「あのさ」

同時だった。

米司さんも、わたしに何か言いかけた。

「………幸ちゃんからどうぞ」

「や、あの、米司さんからどうぞ!」

わたしのは、一方通行だから。

伝えたら、きっと、終わってしまうから。

だから、あとからで……いいです。