「あのね、米司さん。昨日、この間のテストが返ってきました…!」

米司さんは、お母さんの入れたコーヒーを片手に、私の部屋の絨毯に腰掛けている。

「どうだった?」

私は、成績表を米司さんに渡す。

「これ………」

学年で真ん中あたりにいた私の成績は、どの科目も上位3分の1に入っていた。

英語に関しては、122人中25位だった。

K高を目指す者ならはまだまだ上を狙いたいが、この結果には、満足している。

やればできるじゃん…わたし!

「頑張ったね、幸ちゃん」

お母さんも、そう言ってくれた。あの担任ですら、褒めてくれた。

「米司さんの、おけげです。これからも気を引き締めていきます!」

「K高の試験科目はこのあたりの他の公立高校と違って、英・数・国の3教科。その結果と学校の内申点と照らし合わせて合否を決める。だから、定期テストでいい結果が出せるのは大きいね」

「はい…!」

「英語の読解がかなり厄介らしい」

「……!」

そんな情報、私は知らない。受けようって人間は知っておくべきなのにっ…。米司さん、調べてくれたの……?