「先生だなんて、ほんとやめて下さい。いつも母のワガママ聞いてもらって、すみません。…安元さんの料理、凄く美味しいです」

そう言って、お母さんの肉じゃがを食べる米司さん。

「まぁまぁ。こんなので良ければ、いくらでも食べて?なんなら、幸に教えてもらってる日、晩ご飯食べて帰ってくれてもいいのよ!」

「ほんとですか?ありがとうございます」

「なんだか、息子ができた気分だわ」

上機嫌な、お母さん。

まったく。米司さんの都合も考えずに。

でも、待てよ。そうなると、水曜日と金曜日、一緒にこうして米司さんとご飯が食べれるってことになる。

それは、かなり嬉しい……!

だけど……

米司さんには、彼女がいる。

特別な感情をもっては、いけない……。

米司さんは、あくまで私の〝先生〟だ___。