___『大学入るまで』


ってことは……彼女、いるんですか?

「焦らなくて大丈夫だよ」

米司さんは、女っ気がないわけじゃなかった。

チャラついてないだけ。

彼女だっているし、わたしの知らないところでデートしたり、大学生活を人並みにエンジョイしてるんだきっと。

なにを、勘違いしてたんだろう。

「………」

「幸ちゃん?」

「昨日の用事って…デートとかだったんですか?」

「………!」

「今日の夕方からの予定も…」

やだ。こんな詮索するようなことしちゃいけないのに。

米司さんのプライベートに踏み込むようなことして、どうするんだろう。

だけど……止まらない。