【企】悪い先生で、ごめん

___5歳差。

その壁は、思ったより……分厚い。

米司さんって、ホント大人っていうか。

落ち着いてるし、しっかりしてるし。

そんな米司さんからしたら、わたしは本当に子供なんだろうな。

米司さんの周りにいる女の人は、わたしよりずっと大人な女性。

って……わたしはなんで、こんなことを気にしているのだろう。

「もうこんな時間か。あっという間だね」

1時間半から2時間。キリの良いところまで。

質問がなければ、宿題を出され、水曜日か金曜日までお別れ。

そんなことの繰り返しだった。

「質問あるかな?」

別にない。今日のとこは比較的頭に入りやすかったから。

だけど、何か言わないと……米司さんは、帰っちゃう。

「……か、彼女いますか?」

「え?」