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「また月曜日ー!」

とある金曜日の放課後、佑佳と友美に手を振られ、振りかえす。

2人は家庭科室へ向かい、私は一目散に家へと帰るのだった。



帰宅後すぐに、玄関までお母さんが出迎えてくれる。

「おかえり、幸。あのね、今日先生来れなくなったんだって」

「え……なんで?」

「さぁ。理由までは聞いてないけど」

「そっか……」

残念だな。せっかく急いで帰ってきたのに。

言われたところの問題、全部解いておいたのに。

「それでね、明日で良かったら来てくれるそうなんだけど。どうする?」

「………!」

断れば次に先生がうちに来るのは、水曜日。

「あ、明日!来てもらってよ!」

「オッケー。米司さんに連絡しておくわね。ふふ。幸がやる気満々で嬉しいわ」

いや、お母さん。

やる気満々っていうより、わたしは……

米司先生に、会いたい。