ううう、だって…

ちらっと壇上で叫ぶ世那先輩をもう一度見上げる。

「おまえ達ー!!!約束は覚えてるかあっ!」
「うおおおおお」

「MVPになったら…」
「うおおおおおおおお」


段々大きくなる歓声。




「陽葵ちゃんに付き合いたいかあ!!」
「うおおおおおおおおおおおおおぉ」



…ああ、もう言葉も出ない。

この場から消えてしまいたい、そんな思いで地面に視線を移す。