…うっ、そろそろほんとにキツイよ、これ。 わたしより15センチは高いだろう一哉の体を支えるのは辛いし、なにより本当に雅が拗ね始めている。 どうやって、一哉をどかそうか考えていたのにそのうち、 「…俺も陽葵のよこ、すわる、」 雅まで席をくっつけ始めてしまって、もう狭いったらありゃしない。 「…うーー、ふたりともどいてよーーー、」 「「…ヤダ。」」 見事にハモったその二つの声の主をきっと睨む。 くっ、この甘えん坊コンビめ!