奈緒はふだん近づくことはなかったが、この町の少年たちにとっては、かっこうの遊び場だった。


その建物も、とうとう三年前に取り壊された。
廃棄物は撤去され、土地は埋め立てられ整備された。

後に新しく建ったのは、ゴミの処理場だった。

この町は、どこまでいってもゴミの町だ。



もう、五年になるんだな・・・

白い息とともに、夜にただよう修二の言葉。


あれから・・・




———続く———