それは違うの、

いつものように、心の中で否定する。


あたしは穢れている。
この町の、たぶん誰よりも愚かで穢れた存在だ。



あたしは気づいていた。


翔一や和也が、どんな思惑で自分に近づいてきたのか。


闇のほうへ、闇のほうへと足を踏み入れてしまう。

清らな仮面をかぶりながら、それをはがされることを望んでいる、自分。