「安心して?莉月の気持ちはわかってるから」
痛かったでしょ?と付け足しながら
莉月のことをみる。
「わ、わかるって・・・どうして?」
何故か怯えきっていた拓哉が陽希の後ろに隠れながら私に聞いてきた。
「だって、莉月の耳が赤くなっていたし、
何より・・・笑ってくれたから・・・ですかね?」
ポカーンと口を開け、呆然と見ている拓哉は掘っておき、私は莉月に向き直ると
機嫌がいいみたいだ。
「そろそろ、待ち合わせの時間でしょ?
早く行こう。」
「楽しみなんだな」
「それはもう・・・貴方を利用するほどの
イケメン何でしょう?楽しみだわ」
私の命より大事な莉月を利用したことが
何より腹立たしい。
それはきっと女達に言う事なんだろうが
私からしたらそれほどの者なのかがきになるんだ。
「お前がそんなに怒るなんてな」
「だめ?」
「いや、最高だな」
首に顔を埋めてきた莉月は嬉しそうだった。
それを見ている私も自然と笑顔になる。

