青蝶を包む朱い羽



「やっぱお前の匂いがいい」


私はどんな匂いがするの!?
く、臭くはないのかな?


匂いを気にしていると、莉月が私の
髪を横にずらし、入れたばかりの刺青を みて、笑った。


「これでお前は、一生俺から離れられないからな」

「フフ、望むところだよ」


お店から出ると、今日着て行く服を買いに行くらしい。
舞さんの店なんだけどね?


「舞さん、昨日ぶりですね」

「真白ちゃーん!待ってたのよ!」

「アハハハ、元気で何よりです」


あまりテンションには付いていけないけど
てか、昨日あったばかり
なんだけどね?


「今日はCLUBに行くんですけど、
どういうのがいいですかね?」

「あらそうなの?なら、私も行こうかな
久しぶりに」

「あ?くんな」


また喧嘩が始まっちゃったな・・・
仲がいいのはいいけど、やっぱり嫌だ。


「どうかしましたか?真白さん」


心配そうに話しかけてきた陽希と
後ろで不思議そうに立っている拓哉。
溜息を付きながら近づき、外を眺めた。


「今日は・・・あまりいい日ではありませんね・・・」

「そうですかね?天気はいいですし、
若は楽しそうですが」


確かにそうだけど・・・これは嫉妬からくる不安と、まだわからない
感情なのかもしれない。


「莉月?」

「っ、、真白・・・」


ただ呼んだだけだけど、顔を歪めながら私を抱き締めてきた。