青蝶を包む朱い羽



「さぁ行こう?」


私はいつもやられているように
莉月の腰を抱き締めかえした。
少しでも莉月が安心してくれるように
私が傍にいるとわかるように、


車に乗り莉月は私の足を枕に眠ってしまった。
そんな莉月の頭を撫でながら私は拓哉を睨んだ。


「何を言ったの?」

「いや、その・・・『早く行かないと
どっかに消えるよ』てきな?」

「ほぉ~」


私の機嫌は超絶に悪かった。
だって、拓哉はまだ信用してないって
ことになる?


「信用はしてるさ、けど・・・




     からかうのがおもしろくて」


      ドンッ


私は苛つきのあまり拓哉の乗ってる助手席を蹴ってしまった。

だってまさか、からかうのがおもしろくて
なんて、出てくると思わなかったし、
なんで、そんな事考えてるの?


「今度したら、わかりますね?(黒笑」

「へ、へい」


どうしてか極道で使う言葉になってるけど
反省したならいいかな?

そう思い、私は寝ている莉月の頭を
ずっと弄っていた。