青蝶を包む朱い羽



それが私が決めた道だから。


出かける時間になり、私は濃い青のワンピースに膝丈ぐらいの黒のカーディガンを羽織り外にでた。
髪は、拓哉が持ってきてくれた黒色のカツラをかぶり、目も黒にした。


寝室から出て行くと、どうしてか拓哉は顔を真っ赤にしていて、莉月は顔には
出さないものの耳が赤くなっている。


に、似合わなかったとか?
でも、あるよね?この人達からしたら
私は平凡だし・・・
イケメンすぎるんだよね皆が!


「君もだからね、真白ちゃん」

「え?」


苦笑いを浮かべている拓哉と
肩をふるわせて笑っている莉月、
本気で悩んでいた私はふてくされながら
先に下に行った。
追いかけてきた2人は、エレベーターの手前で止まったけど、まぁいい、


エレベーターから降りると、組員さん達が
何人か仕事をしていた。
私に気が付くとすぐに頭を下げてきたけど、私はこの前、引っかかれた人を見つけた。


「あ、あの!怪我は・・・大丈夫ですか?
跡が残ったりしてません?」

「あ、いえいえ気にしないで下さい。
こんな傷たいしたことはありません。
心配かけてすみません。」

「そんな!いつも莉月がお世話になってますし、睨まれたりとかしてません?」

「ハハハ、あれが若ですからね」


いつも睨まれてる組員さんが可哀想に
見えてきたよ・・・
私には笑ってくれるのに、


「真白さん」