青蝶を包む朱い羽



いつになく真剣な莉月の顔に、私は目を閉じた。

これに応じれば、私は貴方からは逃げられない。だけど、貴方になら
縛られていてもいいと思うよ。


「わかった・・・だけど私の身体は・・・」


今まで売られてきた所の主人から受けた
痣やら焼印で・・・
見ることさえいやなほど酷い・・・


「それを利用させてもらう」


私が見せてもらったデザインのようなものには、青い蝶が舞いながら
散りばめられている朱雀の翼に包まれているように書かれている。


「この翼は俺だ。」


自ら自分は翼だといった莉月に私は驚いていた。


「俺はお前しか守らない」


あぁ・・・この人は私にたくさんの希望をくれる・・・
私がこの人といて、後悔する日なんて
来ない。そう確信できるほど
私はもう、この人に堕ちてる。


いまだに、不安そうに私を見ている莉月に
私から抱きついた。


「その証・・・受け取ります」


どんな道でも、貴方を信じよう。