青蝶を包む朱い羽



私がそういうと、不機嫌に言葉を発した。


「嫌いなのか?」

「うぅん、むしろ好きだよ?でも、気づかれたくない人もいるからね」

「・・・わかった、黒でいいか?」


理解してくれた莉月はすぐに電話で頼んでくれた。
多分来るのは拓哉だろう。
ちゃんと選んでくれればいいけど、


「真白、今日はCLUBに行くまえに、お前に証をつけたい」

「証?」


訪ねると、莉月は自分の服を脱ぎ背中を見せてくれた。
そこには、朱雀に守られるように包まれながら舞っている青い蝶が一匹、飛んでいた。


「綺麗・・・」

「この蝶はな、お前だ。それに朱雀は、
一緒にいることで、愛の象徴になる。
俺はそれをお前に例えた」


この蝶が私・・か・・
これじゃあ綺麗すぎるよね
でも、嬉しいな・・・


「この蝶と朱雀の翼をお前につけたい」

「私が?」