ー翌日ー
目を覚ますとまだ明るくなり始めた時だった。
静かに莉月の腕から抜け出し、洗面所に行った。
鏡の前に立ち、自分の容姿を見る。
これがいつもの感じだ。
髪は青く目はムーンストーンのような色。
母さんは日本人だし、父親も日本人だと聞いたけど、
母さんは、生まれたときから私と同じ容姿だったと言っていた。
弟は紺色で目は確か・・・赤琥珀のような色だった気がするけど・・・
とにかく私達の容姿は異常だった。
それでも、これが私達なんだと言ってくれた母さんがいてくれたから
この容姿が誇りでもあった。
今はいない弟とでも、繋がっていられる気がするからこそ、私は変わりたくなかった
目を閉じば、浮かんでくる。
泣き叫びながらも逃げてくれた弟・・・
どうしているかな・・・
母さんを恨んでないよね?
「真白、」
「莉月・・・ごめん、起こした?」
「いや、何をしていた」
「自分の容姿について考えてた」
そういえば莉月は、優しく微笑みながら私の髪を一掬いし、口付けをした。
「お前はそのままでいい・・・」
「そうかな?」
この容姿を知ってるのは、事務所の人に陽希と拓哉は知ってるかな・・・後は
舞さんも知ってるし、莉月の両親も知ってるけど、これからは隠そうかな・・・
「ねぇ莉月、カツラってある?」
「何故だ」
「これからは隠してこうかなって」

