どうやら、今までも女はいたようだが、いろいろトラブルがあって、信用できるかどうか試したとか・・・
「女・・・やっぱりいたんだね?」
「あら、聞いてなかったの?
莉月ったらね女遊びが激しくて、まぁそこは父親譲りなんだけど、その女達が、
ブランドだ、金だ、挙げ句果てには煌夜と草薙組の若まで狙ってね?腹が立ったわ」
お母様・・・笑顔がものすごく黒いです。
ヤバいね・・・女を怒らせたら怖い。
「でも貴方は違うわ・・・ちゃんと莉月自身を見てくれてる。ありがとう」
「いえ、お礼を言うのは私の方です。
死ぬことだけを考えてきた私に
光という物を見せてくれたのは、紛れもない莉月だからです。莉月がいたから、
今、お二人がいるから私は私に戻れました。」
人は人から生まれてくる。
この人達がいなければ莉月はいなかったかもしれない。
そしたら、私はどうなっていただろうか。
深い深い闇におちて、もう一生・・・希望という光を見ることはなかっただろう。
誰かを愛するということがこれほど
大切だということすら私は知らずに
死んでいっただろう。
「莉月と出会わせてくれて、生んでくれて、ありがとうございます」
私はまた両親に向かって頭を下げた。
今度は、感謝の気持ちを込めて・・・
「きゃーっ!もう完璧じゃない!いいわ!
私、この子以外認めないから!」
「は、誰がこいつ以外の女なんざ選ぶかよ糞婆が」
今度は、親子喧嘩になってしまったな・・
まぁこっちは普通に収まるだろう。
私は後ろにいる陽希のそばにより頭を撫でる。

