青蝶を包む朱い羽



「ひっどいなぁロリコンだなんて」

「ある意味、合ってるわ」


今度はちゃんとドアを開けてくれると
私を中に入れ、ソファに座らせた。
その前にはさっきの理事長がすわり、
凪穂は隣に座ってくれた。


「さて、ようこそ白羽学園へ、
ここは見た目とは違うが、有名な不良校なんだ。まぁ、大丈夫だと思うけど」


不良校・・・だから、あんなにたくさんの
人たちがいたのか・・・カラフル頭に
ケバい化粧をした女達、
めんどくさいな・・・


「君のクラスは凪穂と同じだよ?」

「わ、かりました。」

   ガチャ

「姉さん!」

     ドン!


いきなり抱きつかれ、目あけてみると
そこには優夜がいた。


「優夜?どうして・・・」

「もう・・・離れたくない」


そっか・・・何も言わずに出てきちゃったからな・・・
優夜にも皚にも申しわけない。


「ごめんね?」


離れる・・・私も一夜でそれを体験した。
隣には誰もいなくて、
手は握ってくれてたけど
いつものぬくもりがなくて、
怖くなった。