『理菜?』


「あ・・・ごめん


大した用もないのに


電話しちゃって」


スマホを持つ手が 少しだけ


震えていた


なんか・・・変に緊張してるのかな?


緊張する意味がわからない


『別にいいけど・・・


俺は嬉しいよ?』


「え?」


嬉しいって・・・何が?


『こうやって 理菜が


俺に電話してくれてさ』


ドキン


胸に手を当てると


ドキドキ言っていた


さっき・・・流星群の時に


言った言葉


洋樹君 聞こえてたんだよね?


だけど・・・もう1度は言えない


言ったら きっと


洋樹君を困らせてしまう


そんな気がした


「洋樹君・・・私」


『あ・・・ごめん


もう 家に着くから』


「あ・・・うん」


電話が切れて スマホを


耳から離した