「理菜」


名前を呼ばれた方を見ると


洋樹君がジュースを2つ持って


立っていた


「適当に買って来たから


好きな方 選んで」


「じゃあ・・・オレンジ」


私は オレンジジュースを


受け取った


もう1つは 紅茶だった


紅茶も好きだけど・・・


「あの・・・お金」


そう言いながら 鞄から


財布を出そうとした


「いいよ 俺の奢りだから」


「でも・・・悪いよ」


「俺が好きでやったんだから


気にすんなよ?」


ドキン


なんか・・・ドキドキする


「・・・うん ありがとう」


少し俯きながら お礼を言った


なんか・・・不思議な感じだな


『まもなく電車が参ります・・・』


電車が来るアナウンスが流れた