「理菜に・・・会えるとは


思わなかったけど


でも 来てよかったな」


「・・・洋樹君」


どうして こんな気持ちになるの?


「なんか 俺・・・


バカみたいだよな?


小学生からずっと片想いなんてさ」


そう言いながら 洋樹君は


私の少し前を歩いた


なんて言えばいいんだろう?


「・・・あの 私」


「理菜 あの日・・・


卒業式で俺が何を言うつもり


だったかわかるか?」


「え?」


確か・・・3月でまだ


少し肌寒かったっけ?


まだ桜が咲いてなくて


「・・・ずっとさ 理菜の事


見てたから 6年間


同じクラスになっても


ちょっとしか話せなかった」


「そうだね・・・」


ドキン ドキン・・・