そして 男の人達は


逃げるように


どこかに向かった


「大丈夫か?」


「・・・」


手が震えていた


やだ・・・おさまって


すると 今度は涙が


出そうになった


泣いちゃダメ・・・


ぎゅ


洋樹君は 私を抱き締めた


「ひ・・・洋樹君?」


「怖かったんだろ?


もう 大丈夫だから・・・」


ドキン


どうしてだろう?


なんか 落ち着くな


洋樹君は 私の背中を


優しく叩いていた


「こうすると 少しは


落ち着くから・・・」


「・・・うん」


なんだか 本当に


落ち着いて来た


手の震えも 止まっているし


「もう大丈夫?」


そう言いながら 洋樹君は


私の肩を押した