「知り合い?」


私は 少し遠慮しながら


聞いてみた


「前の学校に居た時の


彼女・・・」


ドクン


今・・・なんて?


すると 未来と呼ばれていた子は


私に気付いた


「初めまして 沢崎 未来(さわざき みらい)です」


「・・・初めまして 高野理菜です」


ドクン ドクン・・・


鞄の紐を持つ手が 少し震えた


「よかった! 会えて・・・


ちょっと相談乗って欲しかったから


また 連絡するね?」


「・・・ああ」


洋樹君は そう言いながら


遠慮しがちな顔をしていた


「理菜ちゃんも またね


私の事は 未来でいいよ!」


「あ・・・うん


それじゃあ 未来ちゃんで」


そう言うと 未来ちゃんは


手を振って歩き出した