「それでいいよ」


郁美がそう言った。


「あたしも、それでいい。犯人があの部屋に入れって言うなら、嫌でも入らなきゃいけない事になるんだと思うし」


そうかもしれない。


犯人が仕掛けた部屋だ、それにはちゃんとした理由があるはずだ。


「……わかった」


あたしも、頷いたのだった。