部屋の開けた瞬間、異臭が鼻孔を刺激した。
さっきまではなんともなかったのに、腐敗臭のようなものが立ち込めている。
健が顔をしかめてドアの中を覗き込んだ。
中にはどす黒い塊がそのまま横たわっている。
しかしそれはさっきまでと比べて更に液体かが進んでいるように感じられた。
「やっぱりおかしいのはこの部屋か……」
健が呟き、周囲を確認しながら一歩部屋に足を踏み入れた。
あたしもその後に続く。
トシだったその塊は手も足も胴体も顔もなくなり、腹部のふくらみすらなくなっていた。
ベッタリとした液体が床にこびり付いているようにしか見えない。
「台所にゴム手袋があったから、持ってくる」
伶香がそう言い、キッチンへと戻って行く。
「見つけてから数分間でここまで腐敗が進むなんて、あり得ないな」
健がトシの体を見下ろしてそう呟いた。
「明日花、一旦部屋の外へ出よう」
しばらくトシを見下ろしていた健がそう言った。
「片づけるんじゃなかったの?」
郁美がそう聞く。
「あぁ。でも、時間はかけない方がよさそうだ」
健はそう言い、軽く頭をふった。
少しだけ顔も赤い気がする。
さっきまではなんともなかったのに、腐敗臭のようなものが立ち込めている。
健が顔をしかめてドアの中を覗き込んだ。
中にはどす黒い塊がそのまま横たわっている。
しかしそれはさっきまでと比べて更に液体かが進んでいるように感じられた。
「やっぱりおかしいのはこの部屋か……」
健が呟き、周囲を確認しながら一歩部屋に足を踏み入れた。
あたしもその後に続く。
トシだったその塊は手も足も胴体も顔もなくなり、腹部のふくらみすらなくなっていた。
ベッタリとした液体が床にこびり付いているようにしか見えない。
「台所にゴム手袋があったから、持ってくる」
伶香がそう言い、キッチンへと戻って行く。
「見つけてから数分間でここまで腐敗が進むなんて、あり得ないな」
健がトシの体を見下ろしてそう呟いた。
「明日花、一旦部屋の外へ出よう」
しばらくトシを見下ろしていた健がそう言った。
「片づけるんじゃなかったの?」
郁美がそう聞く。
「あぁ。でも、時間はかけない方がよさそうだ」
健はそう言い、軽く頭をふった。
少しだけ顔も赤い気がする。