気が付けば、あたしはベッドの上にいた。


「明日花、気が付いたか?」


そんな声がして顔を向けると、ベッドの脇に健が座っているのが見えた。


「あたし……どうして?」


「あの部屋に入ってたんだ」


そう言われて、あたしは思い出した。


あの部屋に入ってすぐに心地が良くなって、昔の記憶を思い出していって……それから、どうしたんだっけ?


「3分経過して呼んでも反応がないから部屋に入ってみると、弘明みたいに意識がなくなってたんだ」


「あたしが?」


驚いてそう聞き返した。


「そうだ。ビックリしたんだぞ」


「ご、ごめんね健。あたしをここまで運んでくれたの?」


あたしはそう言い上半身を起こした。


まだ少しだけ頭がフワフワしている感じがする。


「今日はまだ寝とけって。大丈夫だよ、お前は軽いから」


そう言われて、カッと顔が熱くなるのを感じた。


健にここまで運んでもらったなんて、恥ずかしすぎる。


この建物に来てから毎日伶香の作る美味しい料理を食べて、運動なんてほとんどしていない。


きっと体重も増えているのに。