その日、あたしと健は同じ部屋で眠ることにした。


「明日で本当になにもかもがわかるのかな」


布団に入り、健のぬくもりを隣に感じながら呟く。


「どうだろうな」


健は少し眠そうな声でそう言った。


「終らなきゃ、ずっとここから出られないんでしょう?」


「あぁ。きっと、そうなんだと思う」


健はそう言い、あたしの手を握りしめてきた。


その感覚に安心した。


「もし、明日で終わらなかったら……」


途中までそう言った時、健があたしの体を抱きしめて来た。


突然の事で拒むこともできず、あたしは健の腕の中に包み込まれてしまった。


健はその状態のままであたしの頭を優しく撫でた。


「大丈夫だ。明日で終わらせる」


「健……」


それはなんの根拠もない言葉だと知っていたけれど、健にそう言われると不思議とそうなんだと思えるからとても不思議だ。


「明日花の事は絶対に守る。だから安心しろ」


耳元でささやかれて、あたしはようやく眠りに落ちたのだった。