でも、意識すると途端にお腹が減って来るのを感じる。


「さっき冷蔵庫の中を調べてみたら、食べ物は入ってたんだよ」


郁美がそう言うのでみんなで冷蔵庫の中を覗いてみると、確かにしっかりと食料が入っていた。


「もしかしてこの宿泊施設、泊まる予約が入ってるのかもな」


それを見て健が言った。


「そうかも。だからこれだけ食料を用意してあるんだよ」


郁美の声が少しだけ高くなる。


宿泊客が来ると言う事は、助けてもらえると言う事だ。


「だったら何も問題ねぇな。今日は飯食って、さっさと寝るか!」


途端に元気になった弘明君がそう言ったので、みんなで声を出して笑ったのだった。