そのままの君で

「あれ、旬休みか?」

ザワザワと教室が騒がしくなる。

「朝練来てたけど?」

「旬にチョコレート渡す列ができてたからそれのせいなんじゃねーか?」

同じ野球部の高月君が言った瞬間
ガラっと開いた教室の扉。

「あ」

「あ」

絶妙なタイミングでの登場に
先生もクラスメートもポカンと
口を開けて目をパチクリさせた。