そのままの君で

「おい、大丈夫か?」

「ヒッ」
ふいに声をかけられ飛び上がるくらい
驚いてしまった。

「わりぃ、驚かすつもりはなかった」

申し訳なさそうに頭を掻きながら
そこに立っていた男の子。

ドキン
ズキュン
ビビビッ
擬音語はどうでもいい。

短く刈り上げられた髪に大きな瞳。
見上げなくちゃいけないくらいに
スラリと伸びた身長。

「っ、、、」

言葉を失ったのは急に声をかけられて
驚いたせいじゃなく生まれて初めての恋が一目惚れのせい。