「えっ、でも遅くなったら雨が強く……」 「だから俺がコンビニで時間つぶすんだよ。お前が濡れないために」 その優しさに、キュンッと胸が小さく鳴いた。 湊君はほんの少しだけ声を大きくして、周りに聞こえるように 「じゃあ、委員会の仕事お疲れ。また明日」 そう言ってから私に背を向け、コンビニの方へと歩き出した。 ……私に出来ることは……。 美味しいご飯を作って湊君を待っていることだ。 そう思い、いつもより早足で家に帰った。 家に帰った時にはローファーも靴下もスカートのすそもビチャビチャ。