なんとかグーサインをもらい、掃除機をしまってから私と彼は自分たちのことを話しはじめた。
「中学って、どこ?」
綺麗な仕草で紅茶を飲みながら、彼は上目遣いで私を見やる。
私が通ってた中学なんて知ったところで特に面白いこともないと思うんだけど……。
「聖・北栄女子大学附属中等学校」
長い学校名を特につっかえることもなくスラリと言ってのけると、目の前のイケメンは大きく目を見開いた。
「北英女子って……!!超がつくほどのエリート中学だろ……。なんで北英通ってて掃除機ひとつきちんと使えないんだ……!!」
驚くところそこ!?
エリート中学と掃除機って結びつきあるの!?



![[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10207-124.png)