[完結]お試し同居してみたら甘い恋がはじまりました。




にしても……。
頼りとなる明かりは俺と実花がそれぞれ持っている懐中電灯だけ。

辺りはかなり暗い。



「何か出そうだな」



そうつぶやくと、実花はなぜか俺にガッツポーズを向けて言った。



「蛭とか出たら、湊君置いて逃げるからね。あ、でもイノシシとかクマが出たら逃げきれないから湊君が犠牲になってね」


「いい性格してるよな、本当」


「それほどでもー」



なんではにかんでんだよ。
褒めてねぇ。



「……楽しいね」


「どこが」


まじで楽しい要素見つからないんだけど。
昼は山登りだし、勉強だし、生活リズムがったがたに崩されたし。



「だって、いつもは夜こんな風に湊君と出歩いたりしないんだよ?だから新鮮で楽しい」