リンゴジュースとココアを取り換える寸前、俺はほかのみんなには聞こえない声のトーンで言った。
「嫌なときは拒否しろよ」
すると実花はキョトンとして首をかしげた。
……あれ。
もしかして俺の思い過ごし?
実花って普通にリンゴジュース飲めた?
「私が我慢すればみんな笑顔でいれるでしょ?それなら私は拒否なんてしないよ」
……やっぱりこいつ、リンゴジュース苦手だったんだ。
苦手なくせに他のやつのために我慢して飲もうとするとかお人よしすぎだろ。
「……バーカ」
俺はそう言って、山のふもとでしたのと同じように実花の頭を小突いた。
「おい湊!!お前のせいで二條さんが毎晩頭痛にうなされて不眠症になったらどうすんだよ!!」



![[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10207-124.png)