……ああ、そうだ!!

あの人がなんでうちにいるのか聞かないといけない!!


頬をふくらませてぶつくさ小言を心の中で言ってる場合じゃない。



掃除機のスイッチを切ってひょいとリビングの中に顔を覗かすと。



「まだ早い。もっと丁寧に掃除機かけろ」



……怒られた。

念入りにスーツケースを拭いている彼に一瞥されて。



ううぅ、スパルタだ。
鬼嫁……いや、鬼姑だ。

結構おおざっぱで適当な私とは気が合いそうもない。



何をどうしたらあの人みたいに細かい人間になれるんだろう。



♡♡♡♡



「中学が全寮制で。だから家を出ていたの」