……ああ、そうだ!!
あの人がなんでうちにいるのか聞かないといけない!!
頬をふくらませてぶつくさ小言を心の中で言ってる場合じゃない。
掃除機のスイッチを切ってひょいとリビングの中に顔を覗かすと。
「まだ早い。もっと丁寧に掃除機かけろ」
……怒られた。
念入りにスーツケースを拭いている彼に一瞥されて。
ううぅ、スパルタだ。
鬼嫁……いや、鬼姑だ。
結構おおざっぱで適当な私とは気が合いそうもない。
何をどうしたらあの人みたいに細かい人間になれるんだろう。
♡♡♡♡
「中学が全寮制で。だから家を出ていたの」



![[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10207-124.png)