「うん」
平然を装ってそう答えると、お母さんは満足そうにうなずきた。
……もし、付き合ってることを知られたら大声で『湊君と付き合ってる!?』なんて言い出しそうだから学校にいる間は隠し通しておかないと。
お母さんの言葉を聞いたうちの学校の生徒が暴走する。
尾ひれのついた噂が高校全体に広がってしまう。
「湊君、いい子でしょー。色々細かいしストイックだけどすごく優しくて頼れる子だから実花も絶対仲良く出来るって思ってたの」
仲良く、を通り越して恋人になっちゃってるけどね。
友達飛び越して、恋始まっちゃったけどね。
「湊君が作ったビーフシチュー食べたことある?」
「えっ、食べたことない!!」



![[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10207-124.png)