「やっと目が合った。サングラス、似合ってるけどやっぱり目を見て話せないのは嫌だね」
「……お前、やっぱり綺麗な目の色してるよな」
改めてそう思い、口にしたら実花は嬉しそうに微笑んだ。
「お父さんがくれた宝物、褒めてもらえてうれしい」
「……実花のお父さんの写真見てみたい」
「湊君にはたくさん見せてあげる。あっ、DVDもあるんだ。大きな柴犬に吠えられてへっぴり腰になってるDVDも一緒に見ようよ。きっと笑っちゃうから」
そう話す実花は本当に楽しそうで。
本当にお父さんが好きなんだなっていうのが伝わってくる。
きっと、実花のお父さんも実花のことが大好きで大切だったんだろうな。
大事に大事に育ててきたから実花はこんなにお父さんのことが好きな、まっすぐな子に育ったんだと思う。



![[完結]初雪が降る前に~君がくれたもの~](https://www.no-ichigo.jp/img/issuedProduct/10207-124.png)