若菜は自分の分のカフェオレ、そして奈津美ちゃんのオレンジジュースと斎藤君のエナジードリンクを持って教室に戻った。 「はい、伊塚君」 斎藤君のノートを覗き込んで思案顔をしている湊君に声をかけ、紅茶を差し出すと湊君はノートから顔をあげることなく私から紅茶のペットボトルを受け取った。 そして一言。 「ありがと、実花」 …………。 ちょっと湊君!!それはやばいですって!! 教室の中を流れる空気が固まった。